「水温が下がって食いが止まった」と言う「雲見の磯」だったが・・・
「食ってるよ」と聞いて、あわてて出かけても「昨日までは良かったのに?・・・」なんてことがほとんどで、いい思いをしたことがない。しかし、今回はいつもと違ってダメ元で出かけた。なぜなら4,5日前までは水温が15℃台でメジナ、マダイとも絶好調だった西伊豆の雲見の磯だが、水温が14℃台に下がり食いが止まったとの情報であまり期待していなかったからだ。それでも・・・
「そろそろ14℃台でも安定したから食い始めるだろう」なんて多少は期待を残し、渡船に乗り込むと、なんと前日14℃台の水温は16℃後半まで急上昇!・・・0.5〜1℃なら良いが急に上がり過ぎだ。
船長も「ちょっと上がり過ぎだね、マダイは厳しいかも」とのことで、私はメジナ狙いで磯に上がる。
磯の名前は忘れたが、船長は「タナは竿一本半だよ」と言い残して港に戻った。その船長の教えの通り、竿一本半にウキどめを付け、カン付きウキの「ステルス(M)00」にガン玉なしの仕掛けで開始し、しばらくするとウキどめまで送り込んで仕掛けを上げるとエサがない。かと言って落ち込みの途中ではウキに変化は無い?・・・しかし、エサ取りの小魚ではないようだ。どうも浅ダナでなにかがアタっているようだ。
そこで-00のウキに変え、ハリスが立つと沈み始めたウキを張り気味にして送り込むと3ピロほどエサを送り込んだときに竿が引き込まれ、37cmのメジナを取り込む。
雲見の釣り場は全体的に深く、足元から20m以上もある釣り場が多く、そのため、全体にメジナのタナは深いと聞いていたが、水温が上がったため、この日のタナは浅いようだ。しかし、この後、潮は止まり、動き出しても左右にフラフラ・・・竿2本前後の深ダナまで探ってもエサは残ったままで、潮も当ててきたりと、
釣りにくい状態が続く。そんな中、ときどき横に流れる潮を狙って6尾ほど上げるが、40cmアップは無いまま、港に戻る。
ほとんどの仲間は手ぶらだったが、しかし、マダイ狙いの仲間は好調で川崎の吉泉さんは72cmと45cm、その他の仲間も40cm前後の食べごろサイズのマダイをキープしていた。
●吉泉さんのマダイはその夜、仲間の胃袋へ

この夜、仁科の「紋蔵屋」に宿をとり、その夕食のテーブルには大きなマダイが!・・・仲間が吉泉さんの記念すべきマダイを勝手に料理してしまったのだ。
翌朝、まだ真っ暗の中、港を出て気になる水温計を見ると、なんと17℃後半まで上がっている。これではいくらなんでも上がりすぎだ。相当なエサ取りを覚悟して開始するが、急激な水温上昇でエサ取りも居ない。
なんとか30cmちょっとのメジナを上げたが、その後この付近では滅多にないほどの速い潮が差し込み、他の仲間からも「潮が速くて釣りにならない」「エサ取りもいない」とボヤききの電話で、この頻繁にかかってくる電話の相手をしてヒマつぶしをしていると携帯は電池切れ!・・・こんな中、「イヌ島」に渡った福島の渡辺さんは、この速い潮を上手く攻め、70〜80m先で40cmを頭に10尾ほど取り込んだが、オナガが多く、クチブトは2尾だけ。このオナガが食ってくるときに型の良いメジナ(クチブト)を釣ったことが無い。他の仲間もほとんど全滅状態だったが、なんと、ようやく仕掛けが作れるようになったクミちゃんは37cmをキープ!・・・これでこの娘の婚期は、ますます遅れるだろう。

                                   
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