山形県鶴岡市・庄内磯は
現在マダイ&クロダイ乗っ込み中!






6月4日、4時に来いと言われ、待ち合わせ時間の少し前に山形県鶴岡市の由良漁港に着くと既に駐車場は満車!・・・震災後初めての東北だが被災地の福島や宮城ナンバーのクルマが多く、ちょっとホッとする。
「最後で良いでしょう、空いてるところでいいよね」と庄内の番長こと、秋野豊・・・

渡船乗り場にはざっと数えただけでも40人の釣り人がいる。大盛況だ。
14〜5名づつ乗せ、2便、3便と船は出で行くが次から次と釣り人がやってくる。結局我々が渡船に乗り込んだのは5便で6時を回っていた。
「どこに行きます?」と池田船長
「マダイ狙いだから浅場がいいなぁー、八斗岩の方に行けない?」
「粟島で今10m吹いているんですよ。ブタイが空いているけど」
と言うことで八乙女磯の「ブタイ(舞台)」に決定。ここは出羽三山の開祖、蜂子皇子(はちのこおうじ)が8人の乙女に導かれて上陸したという八乙女伝説の地で、その美女が踊っていたのがこの磯(舞台)だと言う。そんな訳で今日は3人のオッさんがマダイを釣り上げて歓喜の舞を踊る予定だ。したがってこの日のタックルはシマノの「極翔硬調黒鯛1.5号」にハリス、ミチイトとも2.5号を使用し、80cmオーバー狙いのマダイタックルで開始。
エサ取りが多いと聞いていたがオキアミが残ってくる!・・・「もしや!?」しかし、1時間経過してもエサは残ったまま?・・・表層から4〜5mは右に流れ、その下は左に流れる極端な2枚潮で当然コマセと同調させて流すなんて無理。
コマセとサシエサが下層で交差する短時間しかチャンスはない。30mほど右にコマセを遠投し、正面付近でコマセと交差させることを計算して仕掛けを左に振り込むが、それでもまったくエサが残ったまま。3人並んでいるが、1番左の仲間だけ「オキアミの頭が取られるけど喰わない」と叫んでいる。しかし、ヤツの竿はいつになっても曲がらない。しばらくして潮が止まった!・・・この直後、私の竿が曲がる。
「おい、写真」
「なに言ってんの、外道じゃん。マダイ以外は撮ってやんないよ」と冷たい番長。40cm弱のクロダイを取り込むと再び、エサの交換の必要のない楽〜な時間が続き、しばらくして再び潮が止まるとヒットするがやはり同サイズのクロダイだ。そして、そして、再びに潮が止まったときにウキが入り上がってきたのは35cmオーバーの巨大なフグ!・・・すると
「待って、写真撮るから」とパチリ・・・この後、40cmほどの大型のカレイを上げると「このカレイは旨いんだよね」と、さっさとハリを外し、大事そうに自分(番長)のクーラーに仕舞い込んでしまった。そんな訳でこの日は夕方まで粘ったがマダイのヒットはなく終了。
翌日は、この由良付近は漁止めで渡船はもちろん、漁も休みと言うことで、新潟方面に15分ほど走った「鈴漁港」の沖に入る。
この日は「MFG東日本震災チャリティー大会」でMFG東日本柳下会長一派7名が一緒だが、波が高く、柳下会長一派7名と青森から参加の仲間2人を沖磯に渡すと釣り場が無くなってしまった。そこで、港の前の地磯、とは言っても私にはとても歩けない距離で、実績はあると言う番長を信じて先端に船を着けてもらう。
この日は被災地、福島の国井さんと2人で、2人ともクロダイ狙いで国井さんは沖向き、私は例によって内向きの船着場に釣り座を構える。
しかし、地磯とは言え、いいサラシが延び、少し濁りもあり、いかにも食いそうな雰囲気だ。釣り場はワンドで、このワンドの中までサカナを呼び込めば面白い釣りができそうだ。
しかし、まだこのワンドにサカナが入っていない可能性がある。そこで、竿を出す前に、前日のマダイ用の残りコマセを30分以上撒き続け、のんびり竿を出す。すると狙い通り一投目でアタリ!・・・40cmほどのクロダイをタモに入れる。
「なんだよ、また!」と国井さん。そして二投目は空振り・・・そして三投目、再び足元からと前の磯からのサラシの潮目でウキが入る。最初のクロダイは3.5ヒロで喰ったがアタリの出方から浮いているのが分かったため、2.5ヒロまでイッキに浅くし、ガン玉を追加してウキごと送り込み、エサの落ち込みで狙うと明らかマダイと分かるアタリが!・・・竿の感触からマダイには間違いないが、それほどのサイズではない。とは言ってもハリス1.2号のクロダイ仕掛けのため、少し時間をかけて取り込む。これを見た国井さんは・・・
「わぁー、旨そう」と、前日の番長と同じで、自分のクーラーに仕舞い込んでしまったために、姿を見たのは釣り上げた直後だけで、この後、このマダイを二度と見ることもなく、私は正確なサイズも分からないまま帰路に着いた。そして翌日
「国井さん、なんセンチあった?」
「知るらねぇー喰っちゃったもん」
だってさ・・・


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