西伊豆松崎のクロダイ釣り
岡田 進のクロダイロード
西伊豆松崎のクロダイ釣り
| 残暑お見舞い申し上げます。 パラソルに救われた西伊豆・松崎のクロダイ釣り ８月下旬のこと、能登半島へ出かける準備をしていると、少し頭が痛い?・・・しかし、いつもの偏頭痛だろうと気にもせずフトンにもぐり込む。しかし、朝、目が覚めると手がシビレている。 寝ぞうのせいか?・・・だが、時間が経過すると、そのシビレは酷くなり、カミさんに話すと今流行り?・・・の熱中症じゃーないのと言う。まさか?・・・しかし今夜から能登半島に向かう予定のため、病院に行くと、やはり熱中症との診断!・・・しかし点滴を受けると手足のシビレは消えた。 お医者さんは「２〜３日安静にしていてください」と言う。 「えっ、能登に釣りに行こうと思うんですけど」 「なに言ってるの、死にに行くようなもんだよ、絶対ダメ」と言われ、能登はあきらめて家でおとなしくしていたが、ストレスは溜まるばかり・・・９月になれば少しは涼しくなるだろうと、11日(土)西伊豆にクロダイ狙いで出かけた。本来ならメジナを狙いたいところだが、クロダイ用の新製品のテストが猛暑で延び々になっていたため、このテストを兼ねてのクロダイ釣行だ。 ５時３０分、渡船のまつざき丸に乗り込み、まずは先週の台風前にクロダイの大釣りがあったと言う「タワラ島」に２名が降りる。この二人はクロダイ狙いと言うが、この日はベタなぎで潮は澄んでいてクロダイには厳しい条件だ。 私はクロダイ狙い、北村さんはメジナ・・・この二人の願いを叶えてくれるのは「白根」だ。しかし、ほんとうの理由は崖下で陽が当たるのが遅い、そしてなによりも足場がいい・・・これが白根を選んだ理由だ。 北村さんは潮通しの良い先端、私は中央付近で開始するが、一投目からネンブツダイの入れ食い!・・・沖目から仕掛けを馴染ませ、ようやくタナまでエサを入れても、今度は小さなフエフキダイやカサゴが食ってきて、クロダイの気配はまったくない。まあ、時期が時期だから、エサ取りや、これらの外道のジャマは想定内だが、メジナ狙いの北村さんには小っ葉メジナも食って来ない。さらに日が昇ると白根と言うだけあって、白い磯、そして崖下のため風は無く、反射熱も半端じゃーない。 「岡田さん、場所変わろうか」 「うん、少しでも風が当たる場所にしようよ」と言うことで「ウジマ」に移動・・・しかし、目の前の「タワラ島」のクロダイ狙いの釣り人２名は磯に座り込み、まったくヤル気がないムードだ。 この「ウジマ」だが、以前はクロダイの一級ポイントだったのだが、近くに堤防が出来てから良くない、潮の流れが変わったせいだろう。 この「ウジマ」も当然エサ取りは多いものと、足元にコマセを撒き、沖目からエサを入れるとエサ(オキアミ)が残ってくる。２投目、３投目、そして仕掛けとコマセを同調させても、やはりエサは残ったまま?・・・ 「北村さん、エサが残るよ」 「オレんとこも残るよ」 どうやらクロダイはいるようだ。しかし、１時間以上経過してもエサがハリに付いたままで頭も盗られない。 この時期にエサ取りが居ないなんて考えられない。という事はクロダイは居るには居るが食い気がないのだ。クロダイも熱中症にやられたか?・・・いや、それ以上にコッチの身がもたない、暑さで心臓がバクバクしてきた。無風で太陽が容赦なく照りつけ、真夏に逆戻りした松崎の磯で再び熱中症になりそうだ。同時に北村さんも限界が来たようで竿を置き、パラソルを広げてくれた。このパラソルだが、娘さんが子供のとき、初めて海に連れて行って買ったもので、物置から出てきたと言う。その娘さんも結婚し、子供が出来てオジイちゃんになった北村さんだが、クーラーボックスにパラソルを取り付ける金具を取り付けてある。このパラソルの小さな日陰にジイさん二人が寄り添って腰を降ろす光景を他人はどう見るのだろう。だが、人の目なんて気にしてる場合か!・・・ 思った以上に快適で熱中症一歩手前の私は息を吹き返した。しかし、パラソルの日陰から出るには勇気がいる。 １時間ほど休憩していると西風が吹き始めた。 この日の干潮まで３０分を切ったとき、再び釣りを再開すると、エサを盗られた。そして待望のアタリが・・・充分送り込み、アワせると小気味よい手ごたえ。 「北村さんキタよ」と振り向くと北村さんの竿も曲がっている。そして「なんだアイゴだ」と言い、「待って、写真撮るから」とカメラを構えるがすでに私の３５cmほどのクロダイは浮いている。 北村さんも横に入り再開すると、再びウキにアタリが・・・しかし、こんどはクロダイには似ているが３０cmほどのヘダイ。そして３０cmほどのメジナを取り込んだ後、干潮までの時合いは終わってしまい、再びパラソルの日陰で一休み!・・・上げ潮に期待したのだが、その前に迎えの渡船が来て終了した。 渡船・まつざき丸 ０５５８‐４２‐０３５４ |